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広島県立みよし風土記の丘

(ひろしま けんりつ みよし ふどき おか)

広島県立みよし風土記の丘は、広島県三次市小田幸町に位置する歴史的な公園であり、風土記の丘として地域の歴史や文化を学べる貴重な場所です。風土記の丘とは、文化庁の風土記の丘設置構想に基づき設置されたもので、遺跡や歴史的資料を保存し、それを一般に公開・活用することを目的とした史跡を中心とする野外博物館です。

概要

この公園は、1979年(昭和54年)4月に開園し、約30ヘクタールの広大な丘陵に位置しています。国の史跡「浄楽寺・七ツ塚古墳群」をはじめとし、復元された古代住居や重要文化財である「旧真野家住宅」など、多くの歴史的な建造物が自然と共に保存されています。また、自然の中で四季折々の風景を楽しみながら、古代の生活や文化を学ぶことができるフィールドミュージアムとしても人気です。

施設の見どころ

広島県立みよし風土記の丘には、以下のような歴史的および文化的な施設やスポットが点在しています。

広島県立歴史民俗資料館

園内には広島県立歴史民俗資料館があり、ここでは広島県に関する歴史・考古・民俗資料が展示されています。訪れることで、地域の文化や歴史について深く学ぶことができます。

旧真野家住宅(国の重要文化財)

「旧真野家住宅」は、かつて広島県世羅郡世羅町に所在していた江戸時代の民家で、1980年に国の重要文化財に指定されました。この住宅は移築され、現在は公園内で保存されています。

浄楽寺・七ツ塚古墳群(国の史跡)

浄楽寺・七ツ塚古墳群は、1972年に国の史跡に指定された古墳群で、大小176基もの古墳が点在しています。古墳時代の代表的な遺構として、復元された竪穴建物や平地建物、高床建物も見学でき、当時の生活や葬送の様子を知ることができます。

復元された石室・石棺

篠津原第3号古墳(横穴式石室)や酒屋高塚古墳(竪穴式石室)など、古墳時代の石室や石棺が復元されています。これらは当時の埋葬方法や古代の死生観を学ぶことができる貴重な展示です。

自然と歴史が融合する空間

風土記の丘は、古代建築や歴史的遺跡だけでなく、自然野草園や野鳥の森など、豊かな自然環境にも恵まれています。季節ごとに移り変わる風景を楽しみながら、歴史と自然を一度に堪能できる贅沢な空間です。また、広島県自然歩道「霧の里ルート」にも含まれており、ハイキングや自然観察も楽しめます。

交通アクセス

広島県立みよし風土記の丘へのアクセスは、以下の通りです。

施設情報

広島県立みよし風土記の丘の開園時間や施設データは以下の通りです。

文化財の紹介

広島県立みよし風土記の丘では、数々の重要な文化財が保存されています。その中でも、特に注目すべきものをいくつかご紹介します。

矢谷古墳出土品(国の重要文化財)

矢谷古墳(矢谷墳丘墓)から出土した特殊壺や特殊器台形土器などが、広島県立歴史民俗資料館に保管されています。これらの遺物は1994年に国の重要文化財に指定され、当時の人々の生活や信仰を知る手がかりとなっています。

江の川流域の漁撈用具(国の重要無形民俗文化財)

江の川流域で使用されていた漁撈用具も、1999年に国の重要無形民俗文化財に指定されています。これらの用具は、かつての漁業文化や人々の暮らしを伝える貴重な資料です。

その他の文化財

公園内には、酒屋高塚古墳第2号石室や篠津原第3号墳の移築された横穴式石室、潮崎山古墳から出土した三角縁神獣鏡の複製など、多くの考古資料が展示されています。また、安芸国分寺出土の軒丸瓦なども見どころの一つです。

おわりに

広島県立みよし風土記の丘は、古代の歴史や文化を感じながら自然を楽しむことができる貴重な場所です。多くの史跡や文化財に囲まれ、四季折々の風景を楽しみながら訪れることで、現代の日常から離れた時代へとタイムスリップしたような感覚を味わえます。広島を訪れる際には、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

Information

名称
広島県立みよし風土記の丘
(ひろしま けんりつ みよし ふどき おか)

三次・世羅・庄原

広島県