広島三次ワイナリーは、広島県三次市に位置するワイナリーで、観光施設も併設された人気のスポットです。1994年7月21日に開業し、三次市やJAひろしまなどの出資により運営されている第三セクターです。このワイナリーは、ワインの生産が盛んな三次市において、情報発信の拠点となっており、地元のワイン文化を広める役割を果たしています。
広島三次ワイナリーでは、自社で栽培から収穫、そして醸造まで一貫して手掛けており、品質の高いワイン作りに注力しています。また、契約農家との連携も深く、地域全体でワイン作りを支えています。ワイナリー内には、ワインの製造工程を見学できる製造工場や、豊富な商品が揃ったワインショップ、さらにバーベキューガーデンやCafeヴァインといった施設があり、訪れるお客様に見学や食事を楽しんでいただけます。
三次ワイナリーでは、自社農園と契約農家の2つの農園形態を持ち、それぞれで異なる方法でブドウを栽培しています。自社農園では赤ブドウを、契約農家では白ブドウを栽培しており、垣根式や棚式といった異なる栽培方法を用いています。これにより、ワインの品種やイメージに合った最適なブドウを育てています。また、レイトハーベストといった技法を用いることで、より凝縮された風味豊かなブドウを収穫することが可能です。
収穫は毎年、9月末から10月初旬に行われますが、契約農家の一部では、10月末まで収穫を遅らせることで、ブドウの風味を最大限に引き出しています。収穫後も、次の年の準備がすぐに始まり、冬には土壌の整備や剪定、春には新芽と枝葉の手入れが行われます。夏になるとブドウが成長し、最終的に余分な房を間引き、凝縮した風味のブドウに育てます。このように、手間暇をかけて育てられたブドウが、最終的に三次ワイナリーの高品質なワインとして出荷されます。
三次ワイナリーの周辺には3つの川が流れ、その豊かな自然環境がブドウの成長に大きな影響を与えています。川から立ち上る霧や雨の循環が、ブドウに最適な気候をもたらしており、この環境の中で育てられたブドウがワイン作りに活かされています。近年では、2022年の日本ワインコンクールにおいて、欧州系品種・白部門で金賞を受賞するなど、その品質の高さが国内外で評価されています。
広島三次ワイナリーは、ワインを「味わう」だけでなく、「感じる」体験を提供しています。ワインツーリズムとは、産地を訪れて地域の自然や文化、人々とのふれあいを楽しむ新しい旅のスタイルです。三次の自然に囲まれた環境で、ワインのテイスティングをしながら、地元の食材や文化に思いを馳せることができます。特にバーベキューガーデンでは、広島和牛や旬の地元産野菜を使用した料理が楽しめ、ワインとの相性も抜群です。
バーベキューガーデンでは、広島和牛をはじめとする地元の食材を堪能できます。広島和牛は脂肪が少なく、噛むほどに深いコクを感じられる肉質が特徴です。地元産の旬の野菜やお米もこだわりの素材として使用しており、赤ワインとの相性も抜群です。広島の味覚を存分に楽しんでいただけるバーベキューレストランで、心ゆくまでお楽しみください。
Cafeヴァインでは、三次産の食材を使用した多彩なメニューを提供しています。ランチには、広島和牛を使用した「手作りハンバーグ」や「広島和牛カレー」が人気です。また、特製のデミグラスソースをかけたハンバーグは、数量限定で提供されており、早い時間に訪れることをおすすめします。さらに、三次の特産品であるピオーネを使ったソフトクリームは、1日最大2,000個も売れるほどの人気商品です。
三次ワイナリーのワインショップでは、三次の特産品や地元の銘菓、さらにワインに合うおつまみなどが豊富に揃っています。試飲コーナーでは、無料で6種類のワインやリキュールを試飲できるほか、有料の試飲コーナーでは、こだわりのワインも味わうことができます。西日本最大級のワインセラーを完備した「カーブアヴァン」では、豊富な種類のワインが用意されており、ワイン好きにはたまらない空間です。
広島三次ワイナリーへは、JR三次駅から車で6分、中国自動車道三次インターチェンジからは車で3分という好立地にあります。観光の途中にも立ち寄りやすく、ワイン好きや自然を楽しむ方にとって、訪れる価値のあるスポットです。